日本の都市型農業の実態

都市型農業とは近郊農業とも言われ、大都市周辺で行われる農業のことをさします。また都市型農業は住民に新鮮で安全な農産物を供給といった役割のほか、水や緑や自然空間の提供により環境や景観を維持してゆとりやうるおいを提供する貴重な役割を担っているとされ、観光農園や産地直売所の設置もこの一環です。

さらに都市の狭い空間を活用することで、都市らしい高い付加価値をつけた新しい農業を提供し、先端技術を利用しての植物工場運営や生産に加えて緑化やグルメなど多様な機能を付加することを目標としています。

日本では関東をはじめとする首都圏では野菜や花などの商品作物を栽培しており、主にビニールハウスによる施設園芸が行われており、京阪神エリアでは名産品である黒豆や米、水ナスやたまねぎといった農作物に加え、神戸牛や但馬牛といったブランド牛の畜産業も盛んです。

しかし都市部は地価も高いため、その規模は小さく、戦前は盛んであったものの現代では交通網や輸送機関の発達によっての輸送園芸に優位性を奪われがちであるのが実態です。

日本の農業は現代低迷しており、食料自給率の低下も著しいです。日本の数値の低さは先進各国の中では最低であり、危機的状況であるともいえます。さらに日本の伝統的な農業に対しては華やかなイメージもなく低収入であることから後継者や農業志願者が激減していることもあり、早急な対応が必要であるとされています。

それでは都市で農業を盛んにすることは難しいのかというと、そうでもありません。都心部に現在使われていない土地、いわゆる休耕地もたくさん存在します。かつては東京も農耕地であったことから、人手さえあれば農業を復興することが十分可能です。

最近では若年層の新規農業参入や事業後継、他産業からのUタ-ン就農者など、農業人口が少しずつ増えてきていますので、この流れを活かして今後の都市型農業に必要とされることは、天候と場所をいとわない連続生産が可能であり,無農薬で新鮮かつ高栄養価の作物をつくることです。さらに都市型農業の特権としてそのエリアの緑化や癒し、グルメなどとの組合せを取り入れていくことも求められます。